住宅の営業マンから請負契約を迫られているけど、本当に今のタイミングなの?って
悩んでいませんか?
失敗のないベストな契約のタイミングがあります。
本記事では契約のベストなタイミングと契約書を見る時に注意点を解説しています。
最後まで確認すれば、今じゃない、今が最適だ!と分かります。
住宅とは数千万円かかる、非常に大きな買い物です。
住宅の契約の事はわからないから住宅のプロにまかせてしまおうとお考えではありませんか?
人に任せて数千万円の契約を行うと考えた時に…失敗するかもしれませんよね。
勿論、分からない事も多く、もちろん全て把握することは難しいかもしれません。
しかし、少しでも契約の時の不安を減らすためにも
契約する上のでの注意点を事前に知っておくことで、トラブルが起きない可能性は充分高まります。
本記事では請負契約時の注意点について深く解説していきます。
請負契約とは
住宅に関しての請負契約とは簡潔に
「建築する住宅会社」「間取り」「金額」に対してこれでOK!
といった意志表示になります。
ただ実際には契約後でも間取りを変更できますし、金額も前後することもあります。
一番の意味合いとしては家を建てる会社を決める行為に等しいということになります。
仮契約との違いについても解説していきます。
請負契約と仮契約との違い
請負契約は何となくわかるけど…仮契約って何?と思われている方も多いです。
仮契約を簡単に説明します。
- 物件を抑える
- 値引き額を抑える
簡単に言えばこの2つのこと
つまり、請負契約する意志を見せる行動になります。
例を出して説明すると、
「建築条件付きのA区画を抑えておきますのでとりあえず仮契約してください」
これは物件を抑える仮契約です。
「仮契約していただければ、値引き100万円分は約束します」
これは値引きを約束するための仮契約です。
基本的にはあくまでも【仮】であるためにキャンセルは可能です。
しかし、仮契約書に署名捺印する場合は仮契約の場合でも法的な効力を生じます。
仮契約でのキャンセルは、申込金などが返ってこない会社もあるために
仮契約する前に、キャンセルした場合について確認するようにしましょう。
- 「申し込み金5〜10万円」
- 「申し込み用紙に署名捺印」
各建築会社さんで仮契約については様々
仮契約のために申込金や署名捺印が必要になる場合も有
仮契約を結んでから値引き率を決められるという会社もありますが
個人的には仮契約はおススメしません。
仮契約という言葉で縛りが出てくる事が多いため、仮契約ではなく請負契約を結ぶようにしましょう。
請負契約のベストなタイミングは?
請負契約のタイミングは非常に重要です。
タイミングを間違えてしまうと、トラブルに発展してしまう可能性もあります。
充分に気を付けてベストな理想の契約のタイミングを解説していきます。
タップして移動出来ます。
希望の設備や間取りがほぼ決定後がベスト
請負金額とは【この家を作ってください】という意思表示です。
そのため自分たちの要望を入れて、納得してからが請負契約のタイミングです。
理想は10割決めてこの間取り・この設備・追加なしのこの金額で契約!がベストではありますが…
工務店やハウスメーカーの立場からすると、そこまで決めたのに他の会社で建てられると費用をドブに捨てるようなものです・・・。
それまで作った資料や費やした時間が無駄になるため先に契約をしなければ先に話を進めない会社がほとんどです。
そのため、8割程度内容が固まってから契約を結ぶことをオススメします。
- 設備関係(風呂・キッチン・トイレ・洗面など)
- 家の大きさ(坪数・部屋の数・ほぼ決定な間取りなど)
- 外構工事(予算だけでもある程度確保)
この3つは少しの変更で数十万円変わる事があります。
そのため、この3つを契約前に8割決めていれば
契約後に金額が上がってしまうことや揉めてしまう可能性は低くなりますので
必ずこの3つは押さえておきましょう。
土地契約前に建物契約は絶対にしない
土地契約前に建物の契約を結ぶ事は可能です。しかし、絶対にしないでください。
土地契約前に契約をしてしまうと必ずといってもいい程後悔します。
その理由を解説していきます。
気になる場所へタップして移動出来ます
土地に対して付帯工事金額が違う
付帯工事とは建物以外にかかる工事のことです。
具体的に費用が変わる項目として、
・仮設工事(足場を組んだりする)
・ガス工事
・屋外給排水工事
(給水、排水の引き込みなど)
・浄化槽工事(エリアによる)
・地盤改良工事
・外構工事
・解体工事(建物があれば)
これらが全て変わります。
土地の条件によって付帯工事金額が数百万あがることもありえる話です。
何も決まっていない状態のため金額が必ず変わる(必ず揉める)
土地が決まっていないということは、建物の決まっていないということです。
その土地にあった建物の設備・間取り・方角は必ずあります。
そのため必ずと言ってもいいほど、最初契約の時の金額になるってケースはありません。
※条件によっては契約の時よりも下がるケースもある
- 土地が決まっていない状態で、建物などを3,000万円で契約
- その後土地が見つかり、その土地で家を建てる場合付帯工事が+200万
いくら契約時との金額が異なると言っても掛かる費用が違うためにお金が掛かってしまう
仮に建物の費用は同じで良いとなったとしても、付帯工事で金額が変わるのはどうにもなりません。
無理に価格を合わせた場合は、建物側が安い仕様になる可能性が高いです。
一度契約を交わしてしまうと簡単に契約解除が出来ません。
それほど契約=合意という意味が強いのです。
違約金など費用も掛かる事がほとんどなので契約は慎重に行うことです。
契約解除って出来ないの?
契約解除は出来ます!しかし、少し大変ですし何より損します…
基本的に契約解除の場合には、手付金を手放す必要があります。
仮に、手付金を100万円払っている場合は、100万円を手放す代わりに契約解除が出来ます。
ただ、手付金を支払わなくても契約解除する方法もあります。
クーリングオフ制度を利用する
クーリングオフ制度を使えば手付金も帰ってきます。
しかし、利用するにはいくつか条件があります。
- 購入者が宅建業者ではないこと
- 契約した場所がカフェや購入者の自宅の場合
(購入するのに、冷静な判断ができるかどうかが判断される) - クーリングオフ期間内(書面を交付して告げられた日から8日以内)であること
ただ、住宅に関してのクーリングオフはほとんどなく
打合せを進めて行く中で、話と違う!解約!となるケースが多いため
結果的に8日をすぎて契約解除となることが多いです。
請負契約でのトラブルにならないための注意点は?
住宅は金額が大きく、しかも物を見てからの購入契約ではないため
トラブルになってします可能性が高いです。
少しでもトラブルが起きないための方法を説明します。
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分からない状態で契約をしない
実際にプランと見積りを貰って…となりますが、分からない部分は必ずあります。
見積り明細を見ても、コレどのことだろう…と疑問に思うことが絶対にあります。
その分からない部分をそのままにして契約すると認識の違いが出てきます。
書いてあるでしょ!
聞いてない!
こういった言い合いになるケースも考えられるため、必ず確認してから契約をする。
親・親戚・友達などに建築関係者がいれば確認するのも手です。
勢いで契約してしまわないこと
意外と多い失敗は勢いで契約してしまう事です。
営業マンは仕事を取る事が仕事です。そのため、施主の私たちの都合ではなく
自分のことや会社を優先する営業マンもいます。
- 今月契約なら100万円値引きします
- 今日合意いただければこの値引き100万円はなくなりますがよろしいでしょうか?
こういった営業マンのトークに惑わされないようにしましょう。
実際に今月でなく来月になったら値引きが少なくなってしまうのかというと
そのようなことはほとんどありません。
注文住宅は一生に一度の買い物です。
失敗しない・後悔しないためにも勢いで契約するのではなく
本当に自分の中で納得してから契約するようにしましょう。
建物の間取り・仕様が8割以上決まってから契約する
ベストなタイミングでも解説してますが、
計画内容が決まっていない場合の請負契約は絶対にしない事です。
契約後に金額面でトラブルが起きる可能性があります。
必ず8割以上決まってから契約するようにしましょう。
請負契約の時に持って行く物(必要なもの)は?
ここでは請負契約の時に持って行くものって何?の質問にお答えしていきます。
しっかりと準備して請負契約に臨みましょう。
ハンコと筆記用具
契約書に署名捺印が必要な為、認印を準備しましょう。
実印じゃなくても大丈夫です。請負契約のためだけに実印を作る必要もありません。
ただ、住宅の請負契約は費用が高いために実印を作るきっかけにはなります。
忘れてしまうと契約が出来ませんのでご注意ください。
また筆記用具(ボールペン)は持って行かなくても借りる事が出来ます…しかし持って行った方が無難です。
手付金・印紙代(1万円)
契約のための手付金に関しては、各会社で異なります。
手付金が必要ない会社や、一律10万・100万など異なります。
契約する会社に手付金が必要なのか、必要であればいくら必要なのかを確認しましょう。
また、契約書に貼り付ける印紙代が掛かります。
請負契約の金額 | 税率 |
---|---|
1,000万以上5,000万以下の場合 | 1万円 |
5,001万以上1億円以下の場合 | 3万円 |
印紙代は基本的に1万円掛かります。
契約するぞという気持ち
注文住宅を購入数る場合、数千万円の買い物となります。
多くの人がローンを組んで、長い年月を掛けて月々の支払いを行うって事は当たり前ではありますが
一大決心であることは間違いありません。
人生で一度しかないかもしれませんので、契約するぞ!といった意気込み・気落ちを持って契約しましょう。
契約時の請負契約書をチェックする場所
住宅の請負契約書は非常に分厚いです。
端から端まで読むとなると時間がかかりすぎてしまいますので、チェックすべき注意点を説明いたします。
タップして気になる場所へ移動出来ます。
工事スケジュール
まず、工期が書いているか(何月何日)引渡し日程までの確認を行いましょう。
契約後から建物完成まではおおよそ6ヶ月〜10ヶ月かかることがあります。
多少工期がずれてしまう可能性もありますので、
何月までに入居したいという要望があれば早めに建築会社に話しておきましょう。
入居時期の希望があるのであれば、必ず希望を言って契約書に書いてもらうことは必要です。
例えば、子供の学校関係で転校・転園する必要がある場合などは希望は必須です。
入居時期によって補助金や助成金が受けられる等の場合は、そのことも確認しておきましょう。
見積内容が1式ではないか
例えば要望のキッチンが入っておらず、要望より安いキッチンが入っている状態で契約を結んでしまえば
その後に気づいても差額は買主(施主)持ちの費用になってしまいます。
ただでさえ見積明細は何十ページになってありますので全て確認することは難しいです。
しかし1式では逆に見えない部分が多いため
後々言った、言っていないなどの金額のトラブルになり兼ねません。
- 設備関係(風呂・キッチン・トイレ・洗面など)
- 家の大きさ(坪数・部屋の数・ほぼ決定な間取りなど)
- サッシ・床材のグレード
この3つは少しの変更で数十万円変わる事があります。必ず明細を確認しましょう。
見積詳細があるか、内容に間違いはないか(間取りプランや設備)などの確認は
必ず必要になります。
総支払金額と支払い時期
見積りの金額が間違えている可能性は極めて低いですが、事前に見積書を貰った上で
合計金額が間違っていないか、内容が問題ないかの確認を行った後
必ず、総支払金額を確認しましょう。
また、意外と大事なことは支払い時期です。
- 契約時:建物代金の5%〜10%
- 着工時(中間金):建物代金の60%〜70%(2回に分ける場合もあります)
- 引き渡し時:建物代金の20%〜45%
建物代金がかかるタイミングで住宅ローンも発生します。
仮に、今住んでいる場所のが賃貸である場合、賃貸費+建物代金とかなり負担が大きくなってしまいます。
そこで銀行のつなぎ融資を使い、全てを引き渡し時からの支払いにすることも可能です。
詳しくは銀行や営業マンに確認しながら進めて行きましょう。
また、仮に着工前・工事中などで会社が倒産した場合はどの程度お金を払うのか
基本的には引き渡し前までは住宅会社の持ち物となります。
そのため倒産後、それまでに支払った費用の全額は返ってくることはほとんどありません。
倒産のリスクを少しでも確認しておくことが大事です。
キャンセルした場合にどうなるか
契約書に解約方法が必ず明記されています。
ないとは思いますが、今後打合せを行っていくうえで理不尽な事があったり
このままこの会社に家づくりを依頼する事が出来ない心情になってしまう可能性はゼロではありません。
必ず、解約方法や条件などを確認しましょう。
- 『手付金』
- 『違約金』
- 『解除』
この3項目は確認しましょう。
もし、キャンセルした場合の記載がない場合は確認だけしておきましょう。
保証・アフターサービス
契約書では『瑕疵担保』という項目に、保証やアフターサービスの記載があります。
- 引渡しから何年間なのか
- どのまでが補償範囲内なのか
この部分は必ず確認しましょう
まとめ:注文住宅の契約(請負)のベストなタイミングはいつ?注意点は?
住宅会社との契約という行為は非常に重大なことです。
人生に大きく左右するターニングポイントと言っても過言ではありません。
また、クーリングオフ制度があるとはいえ、簡単には契約解除は出来ません。
住宅を検討している時は、数万、数十万円単位で金額が動きますので、感覚がおかしくなります。
住宅検討時の50万円と日常の50万円はなぜか重みが違ってくるのです。
ですからよく検討し、「要望」「金額」「土地」これらを全て納得してからの契約を結びましょう。
家づくりの流れについて詳しく知りたい人はこちらを参考にして下さい。
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