注文住宅を土地の購入から考えている人にとって最初の重要ポイントはなんでしょうか?
それは、良い土地を見つけられるかどうかです。
良い土地を見つけることは理想のマイホームを実現するためにとても大切なことです。
とはいえ、
- 理想の土地がなかなか見つからない
- そもそも土地の探し方がわからない
- 良さそうな土地を見つけても、本当に買って良いのか決断できない
という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、そんな土地探しについての悩みを解決します。
- 土地の探し方
- 土地探しをする際に注意すること
- 土地の見るべきポイントと選び方
このようなことにについて紹介します。
あなたにとって理想的な土地が見つかれば、夢のマイホームの実現にグッと近づきます。
土地探しの裏技も合わせて紹介しますので、ぜひこの記事を読んで土地探しの参考にしてください。
住宅会社の勤務経験があり、土地を購入して理想のマイホームを実現した筆者が解説します。
土地ってどうやって探す?
土地を探そうと考えたとき、真っ先に思いつくのはインターネットでの検索や不動産に行く方法です。
土地の探し方には他にもいくつか方法がありますが、それぞれメリットデメリットがあります。
ここでは、土地の探し方とそれぞれのメリットデメリットを詳しく解説します。
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インターネットで探す
インターネットを利用して、不動産の情報サイトなどから自分で探す方法です。
土地探しの第一歩として、インターネットを利用して探してみてください。
不動産や住宅会社に行かなくても自分で手軽に調べられ、土地の相場をつかむのに最適だからです。
インターネットで探すメリット
インターネットで探すメリットは、何といっても自分で手軽に調べられることです。
色々なパターンで絞りこむこともできるので、希望のエリアや条件での相場をつかむのにも向いています。
- 自分で手軽に調べられる
- 希望のエリアや条件での相場がわかる
インターネットで探すデメリット
良い土地であればあるほど、インターネットに掲載される前に売れてしまう傾向にあります。
つまり、〈インターネットで見つかる土地=売れ残り物件〉であることも多いです。
またインターネットでは、日当たりなどの周辺環境や現地の雰囲気はわかりません。
- 売れ残り物件であることも多い
- 周辺県境や現地の雰囲気がわからない
自分の足で探す
実際に現地を歩いたり自転車で走ったりして、売りに出している土地を探す方法です。
住みたいエリアがピンポイントで明確に決まっているなら、試してみる価値はあります。
現地にいくことで、掘り出し物の土地が見つかる可能性があります。
ですがデメリットも多いので、他の方法との併用が必須になります。
自分の足で探すメリット
実際に現地に行って探すので、周辺環境やその土地の雰囲気を確認できることがメリットです。
また、インターネットに掲載されていない掘り出し物の土地が見つかる可能性もあります。
- 周辺環境や雰囲気を自分の目で確認しながら土地を探せる
- 掘り出し物の土地が見つかる可能性がある
自分の足で探すデメリット
当然のことですが、歩いたり自転車で走ったりして探せる範囲はたかが知れています。
良い土地が見つかる可能性も決して高くはないので、効率は悪いです。
- 時間と体力が必要
- 効率が悪い
- 良い土地が見つかる可能性は低め
不動産会社に依頼して探す
不動産会社に希望の条件を伝え、探してもらう方法です。
- 建物よりも立地を最優先に考えたい
- 建築するエリアが決まっていて絶対に譲れない
こう考える人は、不動産会社に依頼しましょう。
土地の情報が一番最初に入ってくるのは不動産会社であり、情報量も多いからです。
ただし、デメリットもあるので十分に注意してください。
不動産会社に依頼して探すメリット
不動産会社には、土地の最新情報が多く集まってきます。
- 土地の情報が多く集まってくる
- 最新の情報も手に入りやすい
- 希望のエリアや条件に合った土地をピックアップしてくれる
また、次のように土地の専門家ならではの意見を聞くことも可能です。
- 地盤が弱い
- 治安があまり良くない
そのうえで、あなたの希望のエリアや条件にあった土地をピックアップしてくれます。
不動産会社に依頼して探すデメリット
不動産会社は土地を売るのが仕事です。
- 建築に関するアドバイスはもらえない
- 理想の家が建てられるかどうかまでは判断してもらえない
極端な話をすると、家を売った後のことは不動産会社には関係ありません。
例えば土地を買ったあと、いざ家を建てようとしたときに追加費用が必要だとわかったということは良く聞く話です。
不動産会社は、家づくりの知識が必ずしも高いとは限りません。
ですので、建築に関する具体的なアドバイスは期待しない方が良いです。
住宅会社に依頼して探す
建築をしてもらう住宅会社に、土地探しから依頼する方法です。
多くの人にとって、この方法が家づくりの成功への近道になります。
なぜなら、土地と家をセットで考えられるからです。
住宅会社に依頼して探すメリット
購入したい土地に理想の家が問題なく建つかを素人が判断するには、限界があります。
そのため、建築のプロの目線で判断してもらえるのは大きなメリットです。
- 建築のプロの目線で土地の良し悪しを判断してもらえる
- 土地購入の前に、その土地でどんな家が建つのかがわかる
- 家づくりにかかるトータルの費用がわかる
候補の土地が見つかれば、その土地を最大限に活かしたプランニングをしてくれます。
つまり、建つ家の具体的なイメージがある状態で土地を購入するかどうか検討できるのです。
また、家づくりには土地と建物以外にも様々な費用がかかります。
- 土地にかかる費用(地盤調査や地盤改良の費用)
- ライフラインを整備する費用(上下水道工事など)
- 登記にかかる費用
- 住宅ローン利用時にかかる費用 など
上記はほんの一例です。
何にどのくらいかかるのか、素人がすべてを把握するのにはムリがあります。
住宅会社なら、土地・建物・その他家づくりにかかる諸費用のトータルの金額で考えてくれます。
住宅会社に依頼して探すデメリット
土地探しのお願いをする前に住宅会社を決めておく必要があります。
仮に複数社に依頼してそれぞれで土地が見つかった場合、当然各社はその土地の建築プランを作ります。
注文住宅の打合せは平気で3~4時間程度かかるので、複数社だと膨大な時間と体力を消費してしまいます。
こうならないためにも、建築する会社を先に決めておくことが望ましいです。
- その住宅会社で建物の建築を依頼することが前提となる
土地探しに裏技ってあるの?
いざ土地を探し始めても、条件に合う土地はなかなか見つからないものです。
そこでここからは、土地探しの裏技を紹介します。
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中古物件付きの⼟地もチェックする
「中古物件付きの土地」とは、その名のとおり中古物件が建っている土地のことです。
中古物件を解体して、新たに新築します。
土地探しをするときは、中古物件付きの土地も検討してみましょう。
更地だけに絞るより、中古物件付きの土地も含めて検討する方が理想的な土地が見つかる可能性が高いからです。
とはいえ、「解体費用がかかってしまうのでは?」と思う方もいます。
確かに解体費用はかかりますが、トータルで考えると安くすむ可能性も十分にあります。
なぜなら、中古物件付きの土地は次のような特徴があるからです。
- 近隣の土地相場と変わらない、あるいは安いこともある
- 都市ガスや電気や水道など、既にライフライン工事が済んでいて追加費用がかからない場合が多い
土地探しは、中古物件付きの土地も含めて検討してみてください。
好条件の土地に出会えるかもしれません。
値引き交渉を前提に予算より高い金額で探す
予算内で良い土地が見つからない場合、予算を少し上げて探してみましょう。
予算をあげれば、それまでヒットしなかった多くの土地に出会える可能性が増えるからです。
- 3000万円までの土地 →16件ヒット
- 3000万円台の土地 →24件ヒット
さすがに土地購入の予算を1000万円も上げるわけにはいかないですが、実は土地は値引き交渉が可能です。
条件やタイミングにもよりますが、「100万円~200万円の値引き」や「1割の値引き」となることもあります。
値引き交渉を前提に、予算より1割程度高い金額で探してみるのもひとつの方法です。
最初に決めた条件に固執しない
希望の土地がなかなか見つからない場合、「最初に決めた条件に固執しすぎていないか?」と自問してみてください。
多くの条件を出すと、その条件にあてはまる土地とはなかなか出会えません。
そもそもですが、100%理想どおりの土地はまず無いのです。
どの土地にも何かしらのデメリットがあります。
しかし土地のデメリットは、意外と間取りや他の工夫でカバーできるものです。
- 日当たりが悪い
→2階リビングにする、吹き抜け作って朝日が入るようにする
- 駅から遠い
→駅近の土地と比べ浮いたお金で、趣味のロードバイクを買う
不動産や住宅会社に依頼しているなら、こうした新しい提案を受け入れる柔軟さも大事です。
最初に決めた条件に固執しすぎず、色々な可能性を考えてみましょう。
住宅会社を土地探しのパートナーにする
土地探しの段階から、信頼できる住宅会社にパートナーとして手伝ってもらう。
これが、理想の家を実現する一番の近道となります。
なぜなら、自分だけで良い土地かどうかを見極めるのはあまりにも難しすぎるからです。
- 土地、建物、その他諸費用のトータル金額はいくらくらいか
- 土地の造成やライフラインの引き込み工事など、追加工事費用は必要か
- その土地の建ぺい率や容積率でどのくらいの広さの家が建てられるのか
- 本当にその土地で希望の間取りが実現するか
これらは一例で、確認すべきことはまだまだあります。
家を建てるのに向いている土地かどうかを判断するのは、自分たちはもちろん不動産でも難しいことです。
住宅会社にとっても、土地探しをするメリットはあります。
良い土地をなるべく安く提案できれば、それだけ建物本体に予算を振れてプランも練りやすいからです。
建築をお願いしたい住宅会社と信頼関係を築き、パートナーとして土地探しから一緒に進めていきましょう。
土地探しで注意すること
土地を探すうえで、注意すべきことがいくつかあります。
知らないと土地探しの効率が落ちたり失敗の原因になったりするので、ぜひ一度チェックしておいてください。
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自分の目で確かめよう
インターネットで見つけた場合も不動産や住宅会社に紹介された場合も、必ず自分の目で確かめてください。
その土地の雰囲気が気に入るかどうかは、住む本人達でないとわからないからです。
できることなら、時間帯や条件を変えて何度か見ることをおすすめします。
- 平日や休日の様子
- 昼間や夕方、日が落ちて暗くなってからの様子
- 通勤時間帯の周辺道路の車の混雑具合、駅やバス停からの歩いてみてどうか
- 雨の日の様子 など
その土地での生活を、具体的にイメージしながら見てみてください。
土地の前が車の抜け道になっていたり、雨の日に増水しそう…など思わぬ実態がわかるかもしれません。
土地と建築費の総予算で考えよう
予算を考えるときは、土地と建築費の総予算で考えてください。
土地だけを先に考えてしまうと、あとあと「建築費が削られてしまった」ということになりかねないからです。
土地の購入から家を建てて住み始めるまでには、色々なお金がかかります。
- 土地の代金
- 建築費
- 造成工事費
- 外構の費用
- 登記関係の費用
- 火災保険・地震保険の費用
- 引っ越し費用 など
ザックリでいいのでこれらを確認して、土地にいくらかけられるのか出してみてください。
自分ですべてを把握するのは難しいので、信頼できる住宅会社に相談してみることをオススメします。
希望する条件の優先順位を決めよう
家族で話し合って、希望する条件の優先順位を決めましょう。
条件すべてを満たす100%希望どおりの土地は存在しません。
考える方法として、まず自分にとっての「良い土地」の条件を洗い出してみてください。
例えば、下記のような感じです。
- 日当たりが良い
- 駐車スペースが複数台確保できる広さがある
- 駅から徒歩○分以内
- 実家に近い
- 徒歩圏内にスーパーなどがある
- 小学校が近い
- 交通量が少なく、周辺が静かである など
すべて出したら、次のように考えてみてください。
まずは優先順位を決めます。
- 絶対に譲れない条件なのか
- 何か工夫してカバーできないか
このように考えていくと優先順位の高いもの以外は、そう多くは残らないものです。
希望する条件の優先順位を決め、依頼する住宅会社にも伝えておきましょう。
買う決断ができるよう準備をしておこう
いざ良い土地が見つかったときに、「買う決断」ができるよう準備をしておきましょう。
なぜならここで早く決断ができないと、その土地は他の人に先に買われてしまうからです。
似たような条件で探している人はたくさんいます。
良い土地であればあるほどその土地を見つけた時の競争率も上がってしまうのです。
それでは、「買う決断」ができる準備とは具体的に何をすればいいのか?
それは、あらゆる不安を解消しておくことです。
- その土地で理想の家が建てられそうか
→まず理想の家を考え、その家がぴたりとハマる土地を探す。
- 予算オーバーにならないか
→理想の家がだいたい〇〇万円、諸費用が〇〇万円。土地にかけられる最大予算を考えておく。
- 住宅ローンは組めるか
住宅ローンの仮審査を事前に済ませておくと安心です。
信頼できる住宅会社に協力してもらい、土地探しの前もしくは同時進行で不安を解消しておきましょう。
不安がなくなれば、良い土地が見つかったときに素早く行動に移せます。
土地の選び方(見るべきポイント)
ここでは、土地の見るべきポイントをご紹介します。
土地を自分で確認するときは、これらの点に注意して見てみてください。
土地の広さや形状など
土地の広さや形状など以下の点が重要です。
- 面積
- 形や方角(日当たり)
- 高低差
- 境界線
- 地盤の強さ
面積や形や日当たりは当然チェックしますが、他の項目も注意が必要です。
例えば道路と敷地に高低差があると、造成工事や擁壁工事で追加の費用が必要になることもあります。
その土地で理想の家が建つための追加料金がどのくらいかかるのかをチェックしましょう。
建築制限に関わること
少し難しい言葉が並びますが、家を建てるうえでは必須です。
- 用途地域
- 建ぺい率と容積率
- 前面道路の幅員
用途地域によって、例えば次のことが異なります。
- 建てられる家の大きさや高さ
- 周辺の住環境
建ぺい率と容積率は、その土地の広さに対する建てられる家の広さの割合を意味します。
その数値の上限は都市計画に基づいて行政が決めています。
また土地の前面の道路幅が狭いと、その部分を敷地として利用できない部分ができること(セットバック)もあるので注意が必要です。
周辺環境
- 立地
- 将来性
- ライフラインの整備状況
また駅やバス停からの距離、周辺の病院やスーパーなどもチェックしておきましょう。
子育て世帯はどの校区になるかなども重要になります。
開発中の新しい地域などでは、将来的に店舗や施設が増えたりと周辺環境が良くなるケースもあります。
しかしそれに伴って、近くに大きなマンションが建つことも考えられますので総合的に判断しましょう。
水道やガスなど、ライフラインの整備状況も要チェックです。
周辺に都市ガスが通っていなければ、プロパンガスやオール電化を検討する必要もあります。
災害のリスク(ハザードマップで確認)
災害のリスクをハザードマップで確認しておきましょう。
ハザードマップは各市町村で公開されています。
しかしながら近年は、これまで発生したことがない災害も発生しています。
災害が発生した時の被害を最小限に抑えるためにも慎重に検討しましょう。
まとめ:土地の探し方!コツや裏技、失敗しない方法を解説
土地の探し方にはいくつか方法がありますが、住宅会社に依頼して探す方法が成功への一番の近道です。
- 中古物件付きの土地も含めて探してみる
- 最初に決めた条件に固執せず考えてみる
と柔軟に検討してみることをオススメします。
また、条件すべてを満たす「100%希望どおりの土地」は存在しません。
条件に優先順位を付け、良い土地が見つかったときに「買う決断」ができるよう準備をしておきましょう。
まずやるべきことは、信頼できる住宅会社を見つけパートナーになってもらうことです。
理想の土地に出会いたい方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
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