地鎮祭は、着工(工事の開始)の前に行う神事です。
読み方は「じちんさい」と読みます。
昔から多くやられている儀式ですが、最近はやらない人も増えています。
そのため地鎮祭をやった方がいいのか、やらなくてもいいのか迷っている人も多いです。
今回は、そういった疑問や当日の流れ・準備や服装などを解説していきます。
地鎮祭の目的と重要性
地鎮祭は、着工前に工事の無事や安全を願って行う神事です。
ここではどうして地鎮祭が行われるのかを簡単に解説していきます。
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土地の神様へのご挨拶・安全祈願
地鎮祭は、家の新築などの開始の際に行います。
土地の神様にこれから家を建てることについて「宜しくお願いします」との挨拶と共に
その家が将来に渡り、その土地(場所)で建ち続けることを祈願する儀式です。
- 「神主」
- 「建築会社」
- 「施主」
この3社で行います。
工事中の安全祈願
工事中の事故って縁起があまりよくないですよね…
地鎮祭は、工事中の安全祈願も行います。
事前に近所への挨拶
地鎮祭の日に、ご近所の方への挨拶を済ませる方が多いです。
施工中には工事車両が入ったり、近隣の方に迷惑を掛けることもありえます。
事前に挨拶に伺うことで、工事中・引越後のトラブル軽減にも繋がります。
地鎮祭当日は建築会社と一緒に挨拶に行くとOK!
地鎮祭の流れ
ここでは地鎮祭当日の儀式の流れをお伝えします。
司会者より地鎮祭の開始が告げられます。
神主が土地、参列者をお祓いします。
祭壇に立てた神籬(ひもろき)に神様をお招きする儀式です。神主が「オー」と1回または3回声を掛けます。
神前へお供え物をする儀式です。お酒や水などのふたを取ります。
神職が神前に工事の安全を願って祝詞を奏上します。
新しくその土地に建物が建つことを伝えるとともに安全を祈願します。
敷地の四隅と中央を祓い清め供え物をして土地の安全を願います。
施主と建築会社が初めてその土地に手をつける儀式です。
用意された盛土に、3つの道具を使って地鎮の儀を進めます。
刈初:斎鎌(いみかま)を使って盛土に刺さった草を刈ります。
穿初:斎鍬(いみくわ)を使って盛土を崩します。
堀初:斎鋤(いみすき)を使って盛度を馴らします。
「エイ!エイ!エイ!」と掛け声に合わせて各々3回やります。
地鎮の儀はお施主・建築会社が手分けして行います。
玉串は工事の無事安全を祈って、その心を神に捧げるものです。
お酒・水の入った容器にふたをして、お供え物を下げる儀式です。
神籬にお招きした神様にお帰りいただく儀式
神主が下がり、地鎮祭は終了となります。
地鎮祭の流れは以上ですが、予習をしなくても教えてもらいながら出来るので心配はいりません。
時間的に儀式だけの時間で言えば30分~1時間程度になります。
地鎮祭の準備
ここでは施主が用意したほうがいい、準備物を紹介していきます。
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初穂料(玉串料)
地鎮祭で神主に来てもらう場合、
初穂料・玉串料といった形で謝礼を納めます。
お金をのし袋に入れて「初穂料・玉串料」と書く
金額は相場としては3万円の神社が多いが、神社や地域によって差がある。
金額については必ず事前に建築会社へ確認しよう!
お供え物
祭壇に供えるものとして下記の物を準備します。
- お清めの品:酒・塩・水
- 海の幸:尾頭付きの魚・乾物(するめ、昆布、ノリなど)
- 野の幸:ニンジン、大根、サツマイモなど土になるもの
- 山の幸:リンゴ、梨、オレンジなど木になるもの
お供え物は、建築会社や神社で用意してくれる場合が多くなっています。
自分で準備をするかどうかの確認を建築会社に確認しておきましょう。
近隣の方への粗品
地鎮祭当日には近隣の方へのご挨拶をするケースが多いです。
挨拶の際に、手土産としてお持ちする粗品を準備しましょう。
住宅会社が準備してくれる場合もあるため、事前に準備するものを確認してみましょう。
- 右左の隣 2軒
- 前面の3軒・後ろ面の3軒
- その他工事車両で迷惑が掛かりそうな家
- 自治会長の1軒
工事の影響が及びそうな家を建築会社に確認した方がいいです。
その上でどのくらい数量を準備したらいいのかを考えましょう。
近隣の人は不在の場合があるため挨拶状を用意しておこう!
また、そういった理由から日持ちのする粗品がベスト!
地鎮祭に必要なもの(基本は工務店が準備する)
基本的に神社や建築会社が用意してくれるものです。しかし、念のために確認することで失敗はありません。
- 会場設営に必要なもの:テント・神棚・しめ縄・竹・砂
- 地鎮の儀に必要なもの:鎌(かま)・鍬(くわ)・鋤(すき)・川砂
神社や建築会社が用意してくれることがほとんど。念のために確認だけしよう!
地鎮祭当日の服装はどうする?
当日の服装は、冠婚葬祭のような正装である必要はありません。
ただし当日は近所への挨拶もあるので、清潔感のある服装が良いでしょう。
また、記念撮影もあります。
神仏の前では露出の多い服装を避けるのがいいとされています。
参考に、男性・女性の服装例を記載します。
男性 | 女性 | 子供(男の子) | 子供(女の子) |
上:Yシャツ・ジャケット (夏はYシャツのみでも可) | 上:ブラウス ひざ丈以上のワンピース | 上:普段着でOK | 上:普段着でOK |
下:スラックス | 下:ひざ丈以上のスカート スラックス | 下:普段着でOK | 下:普段着でOK |
靴:革靴・色が暗めのスニーカー | 靴:ヒールの無いパンプス 色が暗めのスニーカー | 靴:動きやすい靴 | 靴:動きやすい靴 |
子供が小さい場合は普段着でOKです。ただし、中学生を超える場合はなるべく親に合わせた格好が良いです。
- まだ整地されていない土の上
- 空調のない屋外
このような状況でも問題ない服装を選ぶことが大事
特に靴は土の上でも大丈夫な物にする!
女性の方は、ヒールなどは避けた方が無難
地鎮祭の費用について
地鎮祭に掛かる費用は、総額で最低でも3万円~となります。
- 初穂料:2万~5万
- お供え物:1万~
- 近隣への挨拶の粗品:1.5万~2万
初穂料:2~5万円
必ず必要になってくるお金です。
神社によっては2~5万円と変動します。
地域によって異なるために事前に確認しましょう。
自分で神社へ依頼する場合は、自分で確認しましょう。
建築会社が神社へ依頼してくれる場合は、建築会社へ確認しましょう。
お供え物:約1万円
建築会社が準備してくれる場合もあります。
- お清めの品:酒・塩・水
- 海の幸:尾頭付きの魚・乾物(するめ、昆布、ノリなど)
- 野の幸:ニンジン、大根、サツマイモなど土になるもの
- 山の幸:リンゴ、梨、オレンジなど木になるもの
自分たちで準備することが大変だと思うのであれば、建築会社に相談すると準備してくれる場合もあります。
近隣挨拶用の粗品:1.5~2万円
500~1,000円円程度の品で、必要数準備がいります。
- 右左の隣 2軒
- 前面の3軒・後ろ面の3軒
- その他工事車両で迷惑が掛かりそうな家
- 自治会長の1軒
建築会社と相談しながらどの程度準備すればいいか進めて行きましょう。
地鎮祭の必要性は?やる必要ってあるの?
近年は地鎮祭をやらない方も増えてきています。
ここではやらない派とやる派、双方の意見をまとめてみます。
正解はありませんが、ここは家族内で議論し建築会社に相談しましょう。
やらない派
やらない派の意見をまとめてみましたので参考にして下さい。
費用が高い
初穂料やお供え物など、地鎮祭に掛かる費用が高いことを懸念して
行わない方が多いようです。
家づくりは費用が多く掛かるため、少しでも安くしたいと考えている人はしなかったという意見です。
神仏を信じてない
こちらの意見も一定数いるようです。
地鎮祭をやってもやらなくても結果は変わらないとの意見です。
地鎮祭をやっても事故が起こるときは起こる・何もない時は何もないといった意見
やる派
やる派の意見もまとめてます。
参考にしてください。
やらなかったことを後悔したくない
家になにかあった際に、地鎮祭をやっていなかったことを後悔したくないという理由で実施した方もいます。
工事中に何かしらの事故が起きた時に後悔しそう…との意見
近隣の方が気にすると思った。
こちらも意外と多い理由になります。
特に高齢の方がいる場合は、地鎮祭を行わずに建てることを気にする方も多いです。
地域性を考えると、やった方が良いと建築会社から勧められるケースもある
家づくりのイベントになる
家づくりの3大イベントといえば、地鎮祭・上棟式・竣工式(引渡し)です。
とくに地鎮祭は更地の状態が見える最後の機会なので、写真撮影など記録に残したいという方も多くいらっしゃいます。
番外編 セルフ地鎮祭
神主の方を呼んでのしっかりとした地鎮祭ではなく、自分たちだけで行う「セルフ地鎮祭」を行う方もいます。
- 神社に依頼を行わず、自分達で行う
- 必要なものは洗米・清酒・粗塩の3つ
(米は洗って半合・清酒・粗塩は1カップ程) - 用意した洗米・清酒・粗塩を土地の四方と中心に撒く
(東→南→西→北→中心) - 最後に祈願
お祈りは、
この土地に住みます・宜しくお願いします・工事中は事故がないようお願いしますとお祈りします。
様々な理由で地鎮祭が出来ない方もいると思いますが、こういった簡易な方法も選択肢としてはあります。
まとめ:地鎮祭の流れ 準備するものなどを解説 地鎮祭は必要なの?
今回は地鎮祭について解説させて頂きました。
基本的に、工務店やハウスメーカーに相談しながら地鎮祭を進めると失敗はありません。
大事な地鎮祭も楽しみながら参加しましょう。
- 地鎮祭とは、その土地の神様への挨拶と安全祈願
- 一般的には施主・神主・建築会社で行う
- 今では、近所への挨拶のタイミングとしても非常に重要なのでやる方が良い
- 肌の露出の多い服装は避けましょう。正装で無くても良い
- 神主に支払う初穂料は3万円が相場(地域性等もあるので事前に確認)
最後まで読んで頂き有難う御座います。
他にも、家づくりの流れについて詳しく知りたい人はこちらを参考にして下さい。
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